201108/08
【サイディング】の記事
201105/24
オートンサイディングシーラント
高性能を実現したネオウレタンポリマー
5/18と5/19の現場日誌においてサイディングのシーリング打ち替えについて触れさせて頂きましたので、何度かご紹介させて頂いたこともありますが、オートンサイディングシーラントをご紹介させて頂きます。
以前は当社でも外壁サイディングのシーリングの打ち替えには変成シリコーンのノンブリードタイプを使用しておりましたが、ポリウレタンシーリングと比較すると耐久性や目地の動きに対応する応力緩和性は優れているものの、塗膜との密着が弱いように感じていました。
現在は各種シーリング材の実験結果を確認させて頂いた上で、サイデイング改修時には基本的に※、オートンサイディングシーラントをお薦めさせて頂いてります。
オートンサイディングシーラントのメリットは下記の通りです。
●オートンサイディングシーラントには、ほとんどのシーリング材に配合されている可塑剤※が含まれていないため、ブリード現象を起こしません。
●オート化学の可塑剤に頼らない原料配合技術によって開発されたネオウレタンポリマーが、変成シリコーンと比較しても高耐久性を発揮し、塗膜との密着も優れています。【耐久性区分9030】
●最近開発された新製品ではなく10年以上の実績があります。
※可塑剤・・・シーリング材に柔軟性をもたせるために用いられる添加剤で、柔軟性をもたせる一方、耐久性と耐候性を犠牲にしています。また、この可塑剤が経年によって仕上げの塗膜に移行し塗膜を汚染する要因となっています。
さて、メリットばかりではなくデメリットもあります。先に、基本的に※お薦めさせて頂いていると書かせて頂いた理由は下記の通りです。
●相対的にシーリングを充填してから硬化するまでの乾燥時間が長く、工期に迫られている場合は向いていません。
●新築時に2成分系の変成シリコーンシーリングが使用されていて、撹拌不足によって不良硬化となっている場合、成分中のアルコール分がサイデイングシーラントと反応し、このシーリング自体が硬化不良を起こす場合があります。
●良いものあるが故、相対的に価格も安くはありません。
以上のことから、新築時に充填されたシーリング材が撹拌不足による硬化不良を起こしておらず、工期よりも仕上がった際の耐久性を重んじられ、価格の安さよりも価格と品質のバランスを重視されるお施主様にお薦めさせて頂いているシーリング材です。
201105/19
シーリングの種類について
シーリング材は適材適所
昨日シーリングについて触れさせて頂きましたので、コンテンツにもまとめさせて頂いておりますが、シーリングの種類について触れさせて頂きます。
シーリング材にも塗料と同様多くの種類があります。
例 えば、アクリル系,ウレタン系,シリコーン系、ジョイント部分の伸縮の追従性のある低モデュラス,追従性の必要のない部分に使用される高モデュラス、1液 型、2液型、塗膜との相性の良いノンブリードタイプ、シックハウス対応の室内専用シーリング材など、多くの種類があります。
シーリングの場合は塗料のような耐久性横軸と価格の縦軸の単純なグラフのような分類ではおさまらず、適材適所に使用することがもっと重要となります。
シーリングメーカーによって、多少、成分や見解の違いはありますが、シーリングの種類や特徴、施工部位の適材適所について、簡潔にご説明させて頂きますと下記の通りとなります。
●アクリル系
ALCの新築時に使用される頻度が高く、コストパフォーマンスに優れているといえますが、改修時では耐久性の視点からあまりお勧めは出来ません。
●ウレタン系
外壁モルタル面のVカット補修やサイディング改修やALC、RC改修時に使用される頻度が高く耐久性及び塗膜との密着が優れています。
但し、多くのウレタンシーリングが紫外線に弱い※ため、上から塗装しない場合はあまりお勧めできません。
※ウレタンシーリング材の中でも、可塑剤の入っていないネオウレタンシーリングの機能は別格で、他のシーリング材と比較し乾燥時間を要するという作業性、相対的に高価な材料価格、既存シーリングが不良硬化している場合の化学反応の危険性、以上の問題さえさえ解決されていれば、耐久性、動きに対応する応力緩和性、塗膜との密着性等、色彩の対応力等あらゆる点において優れたシーリング材ということが出来ます。
例)オートンサイディングシーラント(オート化学)
●変成シリコーン系
サイデイング目地ややタイル面、石面に使用される頻度が高く、耐久性に優れているため、シーリング仕上げの上から塗装しない場合にもお勧めできるシーリング材です。
サイディング改修時など上から塗装する場合は塗膜との密着が弱いことと、ブリード(塗膜の汚染)が起きてしまうのでシーリング材の上にプライマーを塗る必要があります。
最近では、ノンブリードタイプの変成シリコンが開発されましたので、サイデイングの改修時に耐候性及び塗膜の非汚染性の視点から最も効果を発揮している製品と言えます。
●シリコーン系
ガラス廻りや浴室や洗面などの水廻りに適しています。
耐久性〔耐熱性や耐寒性)は抜群ですが、塗膜との相性は最も悪いため、シーリングの上から塗装する場合は使用を避けなければなりません。
●ポリサルファイド系
耐候性及び基材に対する非汚染性に優れていることから、タイルや石材の目地に適しています。
下記は、シーリングメーカーのホームページとかなり専門的となりますが、シーリングメーカーによる
資料です。
詳しく知りたい方はご参考になさってください。
<シーリングメーカーリング>
●セメダイン
●サンスター技研
●オート化学
●コニシ
さて、昨日と同様のお話となりますが、塗装で出来る社会貢献を模索するボランティア塗装集団、塗魂ペインターズの東北復興支援第一弾として、被災によって失業を余儀なくされた塗装職人の受け入れ支援を開始致しました。被災によって仕事を失ってしまった塗装職人の方はもとより、受け入れ可能な塗装業者様はご遠慮なくご連絡くだされば幸いです。
201105/18
シーリングの打ち替え
まずは、既存シーリングの撤去から
こちらの現場は4日目、外装の高圧洗浄、外構の薬品洗浄、鉄部の錆止めまで進み、本日からシーリング工事に着手しております。
このシーリング工事、外壁がパネルやサイディングの場合目地や窓廻りに必ずシーリングが打たれておりますが、外装メンテナンスにおいて最も重要な工程と言えます。
そして、この外装パネルのメンテナンス時におけるシーリング処理には「増し打ち」と「打ち替え」の2つの方法があり、それぞれの工法は以下のように分けることができます。
1.比較的新しい部分や、弾力性の残っていて「増し打ち」を行っても適正なシーリングの厚みがとれる場合には、既存のシーリング材の上から新しいシーリング材を打つ「増し打ち工法」
2.劣化が進み弾力性が残っていない場合や増し打ちによって厚みがとれない場合は既存のシーリング材を撤去し新しいシーリング材に打ち替える「打ち替え工法」
尚、シーリング材の「厚み」が取れるか否かによって工法が別れるのは、シーリング材は「厚み」が取れてはじめて、その機能(耐久性)を発揮できるためです。
こちらでは、以下の3点の理由から、全面的にシーリングの打ち替えを実施しています。
●築10年以上の歳月が経過していること。
●特に南面に関しては既存シーリングの劣化が著しく既に防水機能を果たしていないことが確認できること。
●打ち増しでは耐久性を確保できる適正な厚みが確保できないこと。
さて、話は変わりますが、塗装で出来る社会貢献を模索するボランティア塗装集団、塗魂ペインターズの東北復興支援第一弾として、被災によって失業を余儀なくされた塗装職人の受け入れ支援を開始致しました。被災によって仕事を失ってしまった塗装職人の方はもとより、受け入れ可能な塗装業者様はご遠慮なくご連絡くだされば幸いです。
201104/14
シーリング打ち替え
オートンサイディングシーラント
今月はじめに着手させて頂いたデザインアパート、お施主様はもとより設計者様の心がこめられた建物に携わらせて頂くことは施工業者冥利に尽きます。
心より御礼申し上げます。
さて、外装に押出成形セメント版であるラムダ(昭和電工建材)が使用されています。
それゆえ、サイディング同様、目地と窓回りにシーリング材が充填されており、築10年以上経過していると、特に日差しの強い南面に関しては劣化し、防水機能が低下いることもしばしばです。
さて、このシーリング部分のメンテナンス法に関しましては、「打ち増し」と「打ち替え」の2種類がありますが、
こちらの現場同様、サイデイングのように既存のシーリング材の上から「打ち増し」しても適正な厚みがとれず、メンテナンス後、数年もすると剥がれの危険性があるような「打ち増し」処理はその場しのぎの処理にしかなりえません。
ゆえに、せっかく足場を立て外装全体のメンテナンスを行う場合は、必ずといって良いほど「打ち替え」が必要となります。
そして、シーリングの種類は様々ですが、サイデイング目地や窓周りには、変性シリコーンまたは、ネオウレタンシーリングが適しております。
シーリングに関しては、1成分形、2成分形、ポリウレタン、ネオウレタン、変性シリコーン、シリコーンなど種類類が多く、薀蓄を語る同業者様も多いですが、昨年、メーカーの工場見学及び実験に出席させて頂き以来、オートンサイディングシーラントを使用させて頂いております。
(既存シーリング材が不良硬化をしている場合は除く)
他のシーリング材と比較し、乾燥時間を要し、現場の作業性こそ劣りますが、サイディングの動き(応力緩和性)はもとより、塗膜との密着性、ブリードの危険性など、耐久性に着眼した場合、機能面に関してはあらゆる面で一歩秀でたシーリング材です。