水谷ペイント様社内報にて
この度、有り難いことに水谷ペイントの社内報にて紙面を頂き、ご紹介して頂くこととなりました。
勿体なくも当社をご推薦下さった北関東支店 風間様、編集にご尽力くださった経営企画室の皆様、心より感謝申し上げます。
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仕事に携わらせて頂いた方を感動させたい
株式会社安田塗装
専務取締役 安田 啓一
当社の創業は40年前、現社長の安田勝利が独立起業しました。仕事の堅実さが口コミで広がり、主に大手ゼネコンの協力業者として会社組織に改組、安定経営に至りました。
私は大学の建築学科卒業後、ハウスメーカーの営業として4年間勤めた後、平成7年に入社しました。時あたかもバブル崩壊の影響を受け業績悪化の時期です。自社の業績の良し悪しを景気や他社などに求める下請け依存体質を根本から変革するためには、元請けになる以外にないと思いました。職人こそ10人以上おりましたが、社長は職人出身、営業マンゼロの建築塗装専門の施工会社が元請けになる事は、自社内でも冷笑される雰囲気さえあったのも事実です。
下請脱却のため、何も無策で元請けになろうと思った訳ではありません。当時、戸建て住宅の塗り替えはリフォーム業者や訪問販売業者による請負が多く、様々なトラブルで社会問題化していました。施工品質と適正価格が強く求められる時期になってきた事、インターネットの普及により中小の施工店や一職人でも、世界中の人々に情報を発信できる環境が整いつつあった事が大きな要因となっております。
インターネットによる情報発信と言えばホームページ上ですが、自社の宣伝に偏らず、塗装工事に縁のない消費者への説明を重視し、業者以上の情報武装ができるよう、塗装工事で騙されて嫌な思いをする人を無くそうとの思いで作成しました。塗り替えの必要性や適正な塗り替え時期から始まり、塗料の種類と適正な施工金額、また、施工後の写真だけでなく、施工工程写真入りの詳細な説明を盛り込みました。完成後は結構な情報量となり、自ずと検索されるキーワードも増え、お問い合わせを頂く機会も多くなりました。今では多くの施主よりご用命を受け、ホームページからのご縁が当社の大きな柱となりました。
このようなゼネコンの下請けから戸建て住宅の塗り替えの元請けへのシフトは一朝一夕ではならず、言葉遣いや現場のマナーに始まり、特に色の決定においては、初めて塗り替えるお施主様から「塗り替えて本当によかった」というお言葉を頂くまで、当社にとっては大きなハードルがありました。塗装技術がハード面ならば、お施主様とのコミュニケーション能力などのソフト面では、人生の先輩であるお客様に育んで頂いたといっても過言ではありません。
さて、今年ホームページを立ち上げて10年の節目を迎え、多くのお施主様と出会い、時にはお叱りを受けたこともありましたが、多くの喜びの声を頂きました。一番うれしいことは、10年前に塗り替えさせて頂いたお客様からの再度のご連絡を頂けるようになったことです。戸建ての塗り替えを通して多くの方々と出会い、様々な分野のお客様と人間関係を築けることに大きな喜びを感じています。人は誰しも、自分の行為によって喜んで頂ける人がいて、はじめて自身の存在意義を見いだすことができるからなのでしょう。
となると、仕事とは自身の存在意義を実感させて頂くという、精神的な側面での充実感を頂きながら、かつ、対価を頂き物理的な側面でも生活を支えて頂ける行為と考えることが出来ます。利益は会社を存続させる手段であって、本当の目的は、携わった皆が同じように幸せを実感することです。安田塗装では、一人でも多くのお客様から塗装を通じて心からの喜びの声を頂けるよう向上していきたいと思います。「仕事に携わらせて頂いた方を感動させたい」ということが偽らざる思いです。
塗り替えは建物の維持だけでなく、精神的なメリットが付与できるよう、例えば、塗り替え後は家族の笑顔が多くなった、家族が早く家に帰りたくなったなど、家族の絆を深めることに貢献することも十分可能と思っております。そのために、技術の向上はもとより、塗り替えが家族の絆を深めるイベントとして捉え、更なるハード(技術)及びソフト(サービス)の向上に努めていく所存です。