【鉄部塗装】の記事

鉄部塗装

錆止め塗料

錆止め塗料

 画像はマンションのスチール製のPS扉に錆止め塗料を塗装している様子です。

材料は溶剤系2液エポキシ樹脂錆止め塗料で、黒と赤錆色を混合しブラウンとしています。

錆止めの種類は、

⒈水性と溶剤に分類され、水性のさび止めは、主に臭いを出せない内部に使用され、溶剤はおもに耐久性の求められる外部に使用されます。

⒉溶剤の錆止めは、弱溶剤と強溶剤に分類され、弱溶剤は住宅やマンションなどの一般建築物に、強溶剤は海のそばの建物であったり、橋梁など塩害地域など、耐久性が求められる部位に使用されます。

⒊更に溶剤系は1液型と2液型に分類され、2液型の方のほうが耐久性が強いのが特徴です。

水性も弱溶剤系も強溶剤系もエポキシ樹脂が使用され、環境や人体への影響から、鉛丹やシアナミド鉛など、鉛の含まれた錆止め塗料が使用されることは少なくなりました。

色は、上塗り材と異なり、白、クリーム、グレー、赤錆、黒と少ないのですが、これらを調色することで写真のような茶色の錆止めも作ることができます。

高い材料が必ずしも良いわけではなく、環境(内部や外部、または塩害地域)や仕上、求められる機能によって材料を選定することが大切です。

そして、塗料は塗膜になって初めて完成品として機能いたしますので、的確な下地処理や塗装技術があってこそ、材料の機能を最大限引き出すことができます。

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鉄部塗装

鉄部塗装

塩分測定

塩害地域での鉄部塗装

食品工場外観

食品工場外観

塩分測定

塩分測定

現場は、海から数メートルのところにある食品工場です。

昨年、鉄部塗装と外壁の汚染防止のための超低汚染無機系コーティング剤を塗装させて頂きました。

鉄部に関しましては塩害地域ということもあり、1年に1回、高圧洗浄で塩分を洗い流すことで3年間の保証をさせて頂いております。

雨の当たる屋根などは問題ないのですが、軒裏の雨の当たらない部分は正直錆が噴き始めているという状況なので、塩素イオン検知管による塩分調査を実施させて頂きました。

結果、持ってきた200ppmまで検知できる塩素イオン検知管が数分で振り切れるという非常に高い塩分が測定されました。

理由はともあれ、施工責任を果たすべく、高圧洗浄で塩分を洗い流し、補修塗装にはいらせて頂いております。

当社は普段は橋梁塗装などじ携わっているわけではありませんので、昨年携わらせて頂いた海からすぐそばの重防食塗装について非常に勉強させて頂いております。

このような機会を与えて頂いた関係各社様に心から感謝申し上げます。

 

下地処理 鉄部塗装 千葉県

鉄部塗装

ケレンについて

看板裏の鉄骨架台

看板裏の鉄骨架台

電動サンダーサンダーケレン

電動サンダーサンダーケレン

電動サンダーサンダーケレン

電動サンダーサンダーケレン

現在海岸から10メートル程度に位置する塩害地域(正確には岩礁隣接地域に近い)における工場において鉄部塗装を実施しております。

(千葉県船橋市)

とかく塗装工事において、どのように塗装するのかという施工法より、どのような塗料を塗るのかという塗料に注意が注がれがちですが、このような塩害地域における鉄部塗装携わることで「どのように塗装するのか」という施工法が何よりも大切ということがあらためて実感させられます。

鉄部塗装においては、たとえ塩害地域でなくて鉄部下地処理の「ケレン」を不十分にしたまま、最高級の2液反応硬化型のエポキシ錆止め塗料で錆止め塗装を行い、上塗りに最高級のフッ素樹脂塗料で塗装したとしても1年程度で錆が発生してしまうのに対し、ケレンさえ十分に行えば、一般錆止め塗料で錆止め処理を施しウレタン樹脂塗料で塗装しても5年以上全く錆が発生しないというのは塗装業に携わっているものであれば誰もが知っている事実であります、海岸近くの塩害地域であれば尚更のこととなります。

さて、もう今まで何度も書いておりますが、この鉄部塗装における最も重要な工程が、塗装後には隠れてしまう下地処理の「ケレン」です。

現在、塩害地域における鉄部塗装3年保証を目指し、錆の発生していおる部分は電動工具により既存塗膜を除去、活膜部分は残し手工具により目粗しを実施する「3種ケレン」を実施中です。

ちなみに、先日ツイッターを見ていましたら、「ケレン」というのはclean(クリーン)が訛ったという説と、研錬(一生懸命鍛えるという意)が訛ったという説があるということを知りました。

> 下地処理について 詳しくはこちら
下地処理について: 最も重要な工事工程は塗装が終われば見えなくなる下地処理です

鉄部塗装

段取8割

建物全景

建物全景

折半屋根

折半屋根

昨年お見積書をご提出させて頂き、先日、社内稟議書の通った旨のご連絡を頂き、来週から着工させて頂くこととなりました。

(千葉県船橋市)

主な内容は、岩礁隣接地域と重塩害地域の中間に位置する工場における鉄部塗装工事で、施工品質は3年保証を目標とし、同時に高所作業車における外壁洗浄と無機系コーティング材塗装による、外壁汚染対策工事を実施致します。

工事工程表にはじまり、現場組織表、職人名簿、近隣挨拶等、安全と施工品質を確保するため、只今準備中です。

一般のお施主様と全く同じように、法人様にも「安田塗装に頼んで良かったよ」とのご信頼を頂くべく最新の注意を払い段取させて頂いております。

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鉄部塗装

道具選び

施工品質を支える優れた工具

鉄部によくみられる発錆

鉄部によくみられる発錆

発錆部とその周辺塗膜の剥離

発錆部とその周辺塗膜の剥離

発錆部とその周辺塗膜の剥離2

発錆部とその周辺塗膜の剥離2

手摺子根元の旧塗膜剥離

手摺子根元の旧塗膜剥離

現在、大規模マンションの鉄部塗装工事に入らせて頂いております。

鉄部塗装の工程の際は、振り返ってみますと何度も同じことを書いていますが、鉄部塗装において最も重要な工程が、下地処理に当たる『ケレン』と呼ばれる錆落としの工程です。

この『ケレン』という工程、どの程度行うかによって、その労力も変わってきますし、それに応じて費用も全く異なるため、次のように分類されております。

・2種ケレン:電動工具と手工具を併用し、錆びている部分はもちろんのこと既存塗膜を全面除去

・3種ケレン:電動工具と手工具を併用し、錆びている塗膜は除去、錆びてない既存塗膜は残す。

・4種ケレン:全体的にサンドペーパーやワイヤーブラシなどの手工具をあてる程度

尚、1種ケレン:サンドブラストまたはショットブラストという機械を使用し、既存塗膜の全面除去し光沢のある表面にするというケレン方法のありますが、作業上の問題から建築の現場塗装ではほとんど適応されません。

さて、上の分類からいいますと、電動工具を使わず、手工具だけ使用しての『ケレン』ということから、分類的には、4種ケレンとなり、こちらでで行っている下地処理は最も基本的で最低限のケレンということになります。

しかし、たとえ4種ケレンだからと言って、誰が行っても一律に全く同じ状態となるわけではなく、施工会社ごとによってそれぞれ異なりますし、もっといえば、施工する『人』によって異なります。

さて、人の違いや仕事に対する姿勢は仮に置いといて、限られた予算内にあって施工品質を高めるには、仕事の効率を高める『道具選び』が重要となります。

それは、どんなに仕事に対する姿勢が真面目であっても、どんなに一生懸命行っても、使っている道具の作業効率が悪ければ施工品質が劣ってしまうためです。

特に、『ケレン』では、発錆の周辺や手摺の付け根付近の旧塗膜の剥がしなど、細かく根気のいる作業のため、『優れた工具』が力を発揮し、施工品質を支えるといっても過言ではありません。

この『超硬スクレーパー』はタガネよりも軽く、皮スキよりも力を入れることなく、旧塗膜を剥がすことが出来ます。

これに、ワイヤーブラシやサンドペーパーなどを併用することで、電動工具を使用しない4種ケレンであったとしても、相応の施工品質を確保できる下地処理が可能となります。

施工品質の向上には、施工会社だけの努力だけではなく、塗料メーカーとの連携だけでもなく、塗装に携わるあらゆる方面との連携が大切であるゆえんが、このような場面でも感じることができます。

dogyu-4.jpg超硬スクレーパー(土牛産業