201709/06
スギハラハウス蘇生に向けて
昨日までに、下地のプラスターの吸い込みムラを抑えるため、水ガラス1に対して、水2を混ぜ、プライマーとし、今日から上塗り作業です。
朝一番で、材料の確認と試験塗装を施し、塗装方法について入念な打ち合わせ後開始いたします。
このシリカットペイントの塗装は、塗装後、乾燥した後に塗り重ねてしまうと、その部分だけがムラとなってしまうので、大勢であちこちに散らばって塗ることのできない塗料です。
そこで、今回の施工は、慎重には慎重を期して、面ごとに仕上げることとなり、ある1面の足場の一番上に等間隔に並び、上から順に下に降りていく塗装手法が取られました。
足場の上にのれる人数は限られているため、あちこちに散らばって全員で手を付けることが許されず、急きょ15名が選抜され、足場の上に等間隔で並び同時に降りていく手法が取られたのです。
尚、明確に申し上げますが、この選抜は、前日の夜に初めてその必要性に迫られたため、けして技術レベルが基準に行われたことではないことを、書き留めさせて頂きます。
施工の隊長であった岐阜の大野塗装の社長にしても、心優しき故、きっと苦渋の判断であったことでしょう…
と同時に、そのことを知った塗魂の皆様が、自分が前面に出ることよりも、仲間を前面に出そうと、譲り合える器の大きさがあったからこそ、もめることもなくスムーズに進行することができたに違いありません。
本来ならば、多忙の中、自社の仕事を抜け、8000キロの距離を超えて、スギハラハウスを蘇生させるために集まった皆様です。
ゆえに、急に現地において、自分は塗ることが叶わないということをとなってしまったことに思いを馳せれば、いかに複雑な気持ちを乗り越え、仲間に譲ったかは想像に難くはりません。
ここカウナスにおけるスギハラハウス蘇生には、それだけ優しく、気持ちの大きい、仲間思い人々が集ったのです。
※映像は9月のスギハラハウスプロジェクト完了後に作成させて頂いたものです。