201308/24
あなたが世界を変えるとき
「あなたが世界を変えるとき」との副題のついた「ソーシャルデザイン50の方法」今一生著が出版され、第一章の第一項で私たち塗魂ペインターズが紹介されました。
筆者曰く、
過去には社会に閉塞感が高まると、天才的な英雄による強いリーダシップが大衆から期待され、独裁国家が生まれたこともあった。今日でも、大きなはけで地球儀を一色に染め上げるような変革の方法を望んでしまう市民は珍しくない。
しかしすべてを急激に変えれば、それぞれ異なる人々の価値観は大事にされなくなり、みんなが生きづらい世界になる。そんな支配的な発想よりも、みんなが思わず真似したくなるような解決の仕組みがることを知ってほしい。
そこで、市民の力で社会をよりよいものへ作り変える活動、いわゆる「ソーシャルデザイン」の手法として50の事例が紹介される中、初めに塗魂ペインターズを紹介していただきました。
以下、初めの部分を紹介させて頂きます。
仕事の社会的価値に気付く-塗るのが仕事ではない塗魂ペインターズ-
問題に満ちた世界を変えるには、毎日の仕事で覚えたプロの技術や経験によって解決していくことが効率的だ。
しかし、自分が仕事で覚えた技術や経験に大きな価値があることに気づいていない人は少なくない。
毎日同じような作業を繰り返し、同業者とだけ顔を突き合わせていれば「自分は『できて当たり前』のことしかしていない。自分よりできる人はいっぱいいる。だから自分は世界を変えるような技術なんてもっていない」と思いがちだ。
それでも、他の業種や業界の人から見れば、あなたにとっての「できて当たり前」の技術は魔法である。それまで不当にガマンしなければならなかったことをガマンしなくて済むようにできる技術と経験を、日々の仕事によって誰もが培っている。そのことに自覚的になることから、世界を変えるスタートラインが見えてくるのだ。
あなたの技術と経験を生かせば、直接の顧客だけでなく、他の多くの人や動物や環境が抱えている問題を解決できるかもしれない。そして、誰かの不安やガマンを取り除ける可能性が発見できたとき、自分も困っている人の世界を変えられるのだと実感できる。
あるいは、あなた自身が「これは見過ごせない」と思った社会問題に向き合うとき、自分の仕事や職業技術を通じて解決できる方法も見つかる。人は誰でも、仕事を通じて誰かをもっと幸せにできる社会的なつながりをもっている。
実際、3・11の東日本大震災の後から、自分の職業技術を生かしたボランティア活動はたくさん試みられた。
だが、その前から、職業技術を生かして社会に貢献することで自分の専門的な技術の価値をわかりやすく伝える動きは、日本全国で始まっていた。
その一つが、塗装工務店の全国ネットワーク「塗魂ペインターズ」だ。
以下本文へと続き、具体的なボランティア活動を紹介して頂き、自身の小さな我で同業他者を敵視するのではなく、大きな視野に立ち、同じ業界で仕事の社会的価値を高め合う仲間として社会貢献を行う点において高く評価して頂いております。
上記のような温かなるご評価を頂き、第一章第一項にご紹介下さったご厚意にお応えできます様、急進的ではなく漸進的な社会変革のきっかけになれるよう、何より塗魂ペインターズ自身並びにそれに関わる人々から満面の笑みが引き出せるよう、仲間との絆を深め、かけがえのない心の財産を蓄えながら、愉快に痛快に前進していきたいと思います。
※写真は塗魂ボランティア塗装第16弾 千葉県成田市つのぶえ保育園より