201902/07
くめがわ電車図書館
塗魂ペインターズによるくめがわ電車図書館塗り替えボランティアが完了いたしました。
この図書館は、電車図書館との名前の通り、引退した電車がそのまま図書館として利用され、半世紀もの間この団地内で多くの親子の間に親しまれておりました。
この地域の皆様だけでなく、鉄道ファンの間では言わずと知れた図書館でもあります。
この図書館が出来た当初は、東村山市には市立図書館がなく、この図書館も自治体のボランティアで運営されており、鉄道ファンの皆様でメンテナンスを行っていたということでした。
しかし、長い間風雨にさらされ外装は錆で穴があいたりしており、その場しのぎのメンテナンスでは維持は困難、かといってボランティアで運営されている図書館なので予算がある訳でなく、塗魂ペインターズに声がかかったのです。
「真心の人には真心で応えていこう」それが塗魂ペインターズです。
さて、この図書館の維持管理を行うためには、以下のように多岐の工程となります。
①劣化塗膜のケレンからはじまり、②サンドペーパー掛け、③ケレンによってできた凹凸のパテ処理④全面錆止め塗装、⑤防錆型ウレタンエナメル塗装2回、⑥付帯部のフッ素樹脂塗装
塗装工程はやはり下地処理が最も重要で手間がかかります。
さらに、板橋区の下町ロケットたる日進産業様石子社長のご協力で、屋根には断熱塗料のガイナ、窓ガラスには紫外線カットのぬるろーいが提供され、夏は涼しく、冬は暖かくなるなる真心の塗装をさせて頂きました。
なぜ、私たちはボランティアを行っていくのでしょうか…
それは、ここで、母が子供に読み聞かせを行い、親子の絆を深め、豊かな心を育むためです。
また、ここの子供たちが、読書によって、想像力を養い、人の心の痛みがわかる大人に育つためでもあります。
さらに、良書に親しみ、ある時は数百年前の偉人の心に触れ、ある時は自分自身の心の銀河の旅をし、人格を深めるためでもあります。
そして、ここ久米川で育った子供達が人格者として世界に羽ばたき、人々の幸福と世界の平和に貢献するために他なりません。
本当の幸せとは、自分だけの幸せを追求する中にあるのではなく、逆に、他のためだけに生きる自己犠牲の中にもなく、自らの意思で他の人々の心の中に明かりを灯し、その明かりによって照らされていることを喜びとできる自他共の幸福の中にあると確信しているからです。
最後に、ヘルマンヘッセの「書物」という詩をご紹介させて頂きます。
「この世のどんな書物も
君に幸福をもたらしてくれはしない
けれども書物はひそかに君をさとして
君自身の中へ立ち返らせる
そこには太陽も星も月も
君の必要なものはみんなある
君が求めている光は
君自身の中に宿っているのだから
そうすると君が書物の中に
長い間 捜し求めていた知恵が
あらゆる頁から光ってみえる —-
なぜなら今その知恵は君のものとなっているから」
※一昨年秋建物再生によって差別なき世界の平和への思いを蘇生させようとしたスギハラプロジェクトです。