201905/17
八重山塗膜暴露視察3
水谷ペイント西表島暴露試験場
さて、昨日の日本ウェザリングテストセンター、日本ペイント宮古島ウェザリングセンターと続き、本日は西表島の水谷ペイントの西表島暴露試験場を拝見させて頂きました。
水谷ペイントは日本ペイントや関西ペイントにような車両用塗料まで製造する塗料の総合塗料メーカーではないため、塗装業界以外に方には馴染みが少ないと思いますが、日本三大技術賞の一つである井上治成賞(科学技術振興機構)や工業技術賞を受賞する研究開発には定評のある建築塗料メーカーです。
なかでも、ナノコンポジットWは、シリコン樹脂塗料以上お耐久性を持ち、艶の抑えられた上品な仕上がりで、セルフクリーニング効果の高い高機能塗料でありながら、石油資源を半分に減らすことで地球温暖対策に貢献する環境に優しい塗料です。
そして、当社のお薦め塗料でもご紹介させて頂いておる通り、ナノコンポジットWを製品化当初より使用させて頂いており、水谷ペイントのパートナー施工店でもあります。
しかしながら、このような暴露試験場は研究開発途上の企業秘密ともいうべき素材が多くあり、万が一にも大切な情報が流出させてしまうことは大きな損失となってしまうので、社内でも反対の声があったとのことです。
そんな中、水谷ペイントの水谷専務様が、台湾での仕事からの帰路、西表島暴露試験場に寄って頂き、ご同行して下さることとなり、拝見させて頂くこととなったのです。
水谷ペイントの西表暴露試験場も、暴露結果を正確かつ迅速に行えるよう細かい工夫がされ、色差、光沢保持率、弾力性などのデーターを数値化できるだけでなく、他社の新製品が出ると必ず暴露試験を行う研究熱心な様子がうかがい知ることができ、塗料の改善・開発における心を感じ取ることができます。
専務曰く、ここで他社様の新製品の暴露試験を行っていると、暴露結果の数値を通し、各メーカーの研究開発にかける真剣度の度合いがよくわかるとのこと。
長年、塗料の研究開発に携わり、自他彼此の心なく、数値化されたデーターを基に自社製品にも厳しい眼で評価できる技術者だからこそ、カタログに記された心地よい言葉に惑わされることなく、製品に向こう側にいる技術者の心までが見えてくるのだろうと思われます。
この度、技術のトップでもある水谷専務より直接暴露試験場にてお話をお伺いできたことは暴露試験場を見学させて頂いた以上に有意義な時間をなりました。
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